[01] プロローグ

顔と顔を付き合わせればいつも喧嘩ばかり俺達はしていた

一体いつから喧嘩ばかりするようになったのだろう?

思い返しても思い出せなかった



-Labyrinth in heart-



「千紘?どこ行くんだよ」

教室から出ると自分を追いかけるように那智が教室から出てきた

「ちょっと休憩」

そう言って上を指す。

「待てよ、俺も行く」

誰かと話していたのだろう。彼らに声を掛けて自分のもとに駆けてくる

このようなことが日常になったのはかなり昔だったような気がする

「次の授業はサボリ?」

そう聞いてくる那智に頷いて屋上の扉を開ける

「じゃあ、俺もサボろうかな」

「どうせ最初からそのつもりだったんだろ?」

ちらりと視線を向けて問う

するとイタズラがバレた子供のような仕草をしながら

「当然でしょう?」

と返してくる

そんな那智を見ながらコイツは昔から変わらないな・・・と思った






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