[18]

翌朝目が覚めてまず目に入ったのが聡広の顔で凄くビックリした
「あ・・・そっか。泊まったんだっけ」
「そう。おはよう、美希也」
いつから起きていたのかは分からないけど起きたらもう起きていて此方を見ていた聡広が朝の挨拶をしてくる
「おはよう」
まだぼーっとしている頭を何とか覚醒させようと頑張るがまだ眠い
「まだ眠い?」
そう聞かれてコクンと頷いた
「じゃあ、まだ寝てていいよ。まだ7時だし、俺は朝食作ってくるから」
その言葉を聞いて起きて手伝わないと・・・と思い起き上がる
「俺も起きて手伝う」
「でも眠いんだろ?」
「起きる」
まだ完全に頭がおきていないので単語しか出てこない
ギュッと聡広のパジャマの裾を掴んで
「駄目?」
と聞く
「本当に美希也は・・・」
そう言ったかと思うと徐々に顔が近づいてくる
「ん?」
何だろう?って思ったら、気づくと聡広にキスされていた
「えっ?」
「おはようのキス。起きるんだろ?」
「うん・・・でも、ビックリした」
まだ聡広からキスはしてくれないだろうと思っていたから
「昨日は美希也がおやすみのキスしてくれたからね」
クスッと笑ってじゃあご飯作ろうかと促された
嬉しいけど・・・やっぱりまた心臓がドキドキしている
多分顔も赤いんだろうな・・・
でも、すっごく幸せだった。
「何が食べたい?」
「んー・・・リンゴのヨーグルト!」
朝はあまり食べないのでそれくらいしか浮かばない
昔は和食の朝ごはんで毎朝ご飯と味噌汁と卵焼きや焼き魚などが普通だったけど、今では洋食の朝ごはんが多かった
「普段もヨーグルト食べてるのか?」
「最近のマイブーム。朝ごはんは食べない時期があったんだけど、それだといけないって怒られてからはヨーグルトは食べるようにしてるだけ」
「朝はちゃんと食べないと昼にはお腹空くんじゃないか?」
「たまにね」
4時間目までにはちゃんとご飯を食べてもお腹が空くけどね



今日の朝ごはんはパンとスクランブルエッグとソーセジとリンゴとヨーグルトだ
テキパキと作る聡広の横でお皿を出すことしかしなかった
包丁を持って手伝おうとしたら、包丁を持たせてくれなかったのだ。
そんなに不器用に見えるのかな?
一応不器用ではないんだよ




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