[010]
暫くして、背後に居た奴が新しい紅茶とお茶菓子を用意してくれた
何もすることがないので、たまに画面を見ながら淹れてくれた紅茶を頂く
かれこれもう1時間はこうやって暇を持て余している
人のやり方を見る分には勉強にはなるけれど、その反面、自分とは違うやり方をしている為解読するのも億劫になる
しかし、たまに自分でも分かる物が出てくると「こうすればいいのか」とか「それは遠回りなんじゃ?」とか思うことがある
こういうところからNightのやり方を見ていれば共通点がいくつか出てきた
俺が気づいたということは相手もそろそろ気づいているかもしれない
この先どう乗り越えるつもりなんだろうか?
と、気になり始めた時、猛烈に眠気が襲った
「ふぁっ…」
目を擦る
退屈すぎるせいだろうか?
もう少し見ていたいと思う意思とは裏腹に、瞼は自然と落ちてくる
「颯太君、おやすみ」
優しい声音でそう言われたのを最後に心地の良い眠気に誘われるまま、瞼が落ちていった
(拍手掲載日:2010.03.28)
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