[09]


目の前に広がる黒いウィンドウの数とそこに羅列されてるわけの分からないアルファベットの羅列

さらに、数字が並んでいるだけの物もある

コレは一体何なんだ?とコロコロ変わる画面を眺めていた

「コレは今ソフトComに攻撃を仕掛けているところに対して防衛している最中の画面」

そう解説してくれる

なるほど、つまり、今Nightが使っているパソコンに直接攻撃されているということか

「って、あれ?そしたら、そのパソコンが今はソフトComでセキュリティとして働いてる壁の中心ってこと?」

「そういうこと」

あっさり言われた言葉に唖然とする

先ほどから感じていた疑問ではあるけれど、NightとソフトComは一体どういう関係があるのだろう?

聞きたいけれど、今話しかけて邪魔をするべきではないだろう

「あ、同時作業で竹梨の個人情報を収集してる」

裏で動いている1つのウィンドウ

きっと後で脅す材料にと考えているのかもしれない

ん?あれ?まさか…

「あの…俺、もしかして、この攻防戦が終わるまで帰れないってことですか?」

「当然でしょう?君の身の保障はするって言ったじゃない。今君に出て行かれて、相手に余計なことをされると困るからね」

はっきりとそう言われてしまった

別に何か急ぐ用があるわけでもないけれど…でも、いつまでもこんな場所には居たくないのに

「あの…何か手伝いましょうか?」

「んー?いいや。邪魔だから」

またもはっきりとそう言われる

確かに何の力にもなれないかもしれないけど

こうもハッキリ言われると少し落ち込んだ



(拍手掲載日:2010.03.28)



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