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授業の合間の休み時間。圭介にこの辺りで遊べる場所を聞いてみた
「そうだなー。ちょっと離れたところに遊園地とか娯楽施設はあるけど、オススメは鳥の美術館かな?美術館ってだけで犬猿する人が多いから静かだし、本物の鳥もいるからちょっとした動物園みたいになってるんだよね。可愛い小鳥が多いし珍しい渡り鳥もいるから、女の子ウケ間違いなし!デートに困ったらまず鳥の美術館だよ」
ちょっとした弾みで触れ合えるチャンスがあるかもしれないしね!
と力説する圭介に
「いや、別に女の子とのデートスポットを聞いてるわけじゃないんだけど・・・」
その『鳥の美術館』は覚えておこうと頭の中にメモをしつつそう言った
「あぁ、美希也の愛しの人は女の子じゃなかったっけ?」
そうからかう圭介を一睨みして
「デートコースじゃなくって、今回は楓と出かけるんだけどどこか良い遊び場所がないかな?って思って聞いたの!」
そういうとちょっと驚いた顔をした後で
「へぇ、楓様とねぇ?うーん。楓様はどこがいいとか言わなかったの?」
「遊園地や動物園って言うからさ、それはちょっと男二人で行く場所じゃないって言ったら他に浮かばなくって」
「なるほどな。楓様と一緒に行くのかー・・・悪い、浮かばないわ」
圭介とならゲーセンでもダーツでもその辺の柄の悪そうな場所でも行けるが、楓と一緒にとなるとそんな場所に行くわけにはいかなかった
過保護な楓の話を圭介にもしているので、圭介もそんな場所を紹介したりなどしない
どこか探しておく・・・ということでこの話は終わってしまった



その日の放課後
何の気まぐれか圭介が図書館について来るらしい
図書館に向かう階段を圭介と歩きながら
「珍しいよね。俺が散々暇を持て余してた時は全く構ってくれなかったくせに」
ちょっと意地悪でそう言うと、圭介は顔を逸らして
「仕方ないだろ。ちょっと忙しかったんだよ」
と不貞腐れたように返された
圭介が忙しかった事情も知っているのでこれ以上責めては可哀相だと思い
「ごめん。意地悪した。また今度一緒に遊びに行こうね?それで許してあげる」
「おい、何だその許すって」
「あははっ、だって遊ぶ約束してたのに2回もドタキャンされたし」
そう言うと、圭介は何も言えず押し黙ってしまった
さすがに気まずいので
「冗談だよ。でも、圭介と最近遊んでないからさ、今度マジで遊んでね?」
と、お願いした
「あぁ、約束な。今度はドタキャンしないから」
どうやら根に持っているようだ
「約束だよ!久々にダーツとかビリヤードもいいなー」
聡広や楓とは行き難いが圭介とならそういう場所でも行ける。
「よし、じゃあ今度はダーツ大会だな」
決まりとばかりにスケジュール帳に書き込んでいる
日付を見ると来週の土曜日の場所に書き込まれていた
その日は圭介との遊びの日で確定のようだ




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