[36]

様子を見ることにしたはずなのに、交わされる話は自分にはやっぱり理解できず、そして気付けば別室へと連れて来られ
現在何故かベッドの上に座らされています。
え、いや、本当に何で?
俺、嵌められたとか?


「ミキ、今回の事の顛末は後でちゃんと説明するから、今はコイツの遊びに付き合ってやってくれるか?」
「…遊び?」
コイツと今回の黒幕的な男を指しながらそういうアズマにどういうことか説明してほしくて聞き返す
「あぁ、俺とミキにしかできない遊び」
アズマと俺だけ…
そこでようやく何でアズマが俺を連れて来たのか、なんとなくだけれど予想がついた


「コイツ…佐賀富彦っていうんだけどさ、その…俺達の相手をしたいらしいんだ」
「ルールにあったね。確か、街のトップに対し勝負を挑んだ者の勝敗の行方はもう片方が見届けるって…まさか、それ?」
「そういうことだ」
あっさり頷き返されて軽く額を抑える
「そのルール、絶滅したっていう話を聞いた気がするんだけどな…まぁ、いいや。一応聞いておきたいんだけど、それって今回の『楽園』騒動と関係があるの?」
「その辺は遊びながらちゃんと説明するよ」
アズマはそう言って複数のカードを俺に伏せて広げて見せた
「この中から1つ選んでくれ」
差し出されたカードを見て軽くため息をついて一度佐賀を見る
「今回のゲームの審判として呼ばれたわけですが、一応確認しておきます。俺が審判でいいですよね?」
嫌だと言われても困るが一応の確認だ
「構わない。よろしく頼むよ」
「それじゃあ、二人にやってもらうゲームを決めましょう」
広げられているカードから一枚ひいて見た。
「…カード引く意味ないじゃん。コレ」
カードに書かれた文字を見て思わずそう言ってしまった
「なんだったんだ?」
内容を知らない佐賀が内容を言うように急かす
「えーっと。ゲーム内容は「自由」ってことなんで、俺の好きなのを選びますね」
しかし、この部屋でできるゲームなんて…
「決めた!勝負はオセロにします。白黒ハッキリついていいですし」
部屋の片隅にあるオセロを見つけそう言った
「まぁ…確かに一目でわかるし、それでいいぜ」
佐賀の同意も得たのでオセロで佐賀とアズマは勝負をすることになった



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